インプラント治療の失敗とトラブルを回避するためには
目次
・インプラント治療の失敗症例とは
・インプラント治療における成功とは
・失敗にいたる原因
-診査診断 治療計画の原因
-埋入手術時の原因
-インプラント体の原因
-手術後 メンテンナンスの原因
-仮着セメントの取り残し
-上部構造のトラブル
・まとめ 失敗しないための歯科医院の選び方
インプラント治療の失敗症例とは
初期の失敗としては、
・手術時の感染や加熱による骨の損傷
・初期固定の不良
・埋入位置や角度の不良
などがあげられます。
その後の失敗としては補綴物の設計ミスによる破損や清掃困難なども考えられます。
また、メンテナンス不良によるインプラント周囲炎も失敗症例と言えます。
インプラント治療における成功とは
上記「インプラント治療の失敗症例」で挙げた問題をすべてクリアして審美的にも問題なく、よく噛めて清掃にも特別の工夫が要らなくて、長期的に機能しているものを成功と呼べます。
失敗にいたる原因
診査診断 治療計画の原因
そもそも、そこにあった歯が抜歯に至った原因を調べ、リスクを減らすような治療計画を立てる必要があります。
歯列や咬合に問題がある場合は、対合歯も含めて矯正治療などを使っての歯列を整えることが必要になります。
骨の量が少なくて埋入位置が限定される場合は、骨を造成するのか、上部構造(被せもの)で対応できるのかよく考える必要があります。
埋入手術時の原因
もっとも重要なのがポジションで、埋入位置と角度が悪いと後でフォローすることができません。
手術時の感染や形成バーによる骨の過熱があると、インプラントは骨と結合しません。
またCTで確認しておけば起きないことですが、神経にインプラントが接するようなことがあれば痺れが生じ、長期に渡って回復しません。
初期固定が不十分な場合は、少し太いものや長いものを使い初期固定を確保するか、2回法にして骨の治癒を待ちます。
インプラント体の原因
インプラント自体が原因でトラブルが生じることは、現在まずないと思われます。
インプラントの破折も埋入時の高トルクによるものや、緩んだアバットメントに繰り返し外力が加わるなどの、インプラント体自体による問題ではないものが多いように思われます。
手術後 メンテンナンスの原因
定期的なメンテナンスを行うことがとても大切で、定期的にチェックすることにより、問題が生じても問題を大きくすることなくリカバリーすることができます。
これを怠って、数年経過してから来院されると思わぬトラブルが生じていることがあります。
仮着セメントの取り残し
インプラントをセメントで仮止めする場合は、セメントの取り残しがないように細心の注意を払う必要があります。
特にレジン系のセメントは取り残しやすく、トラブルになりやすい印象があります。
上部構造のトラブル
歯ぎしりなどで過度な力がかかると、上部構造(被せもの)が破折することがあります。
かみ合わせをよく考えて、大きな力がかかりそうな所にはそれに対応できるような材料を用い、歯ぎしりのある人にはナイトガードの着用をお願いしています。
まとめ 失敗しないための歯科医院の選び方
インプラントは現在では特殊な治療ではなく、多くの医院が取り組んでいます。
しかし長期に快適に機能させるためには、総合的な診断や繊細な外科手技、メンテナンスを長期に渡って来院し続けていただけるためのスタッフの総合力が必要です。
ご自分の歯も含めて健康な口を維持し、快適な生活を送れるようサポートしていける医院が良いでしょう。
当、岡山インプラント支援相談室では、インプラント治療に関する正しい情報を発信し、患者さまのお悩み、セカンドオピニオンのご相談にも対応しておりますので、どなたでもお気軽にお問合せください。