インプラントについて

インプラントとは

インプラントとは
歯を失ってしまうと、見た目が気になるだけでなく、
「うまく食事ができない」「うまく話せない」「歯並びが悪くなる」など、さまざまな問題が起こります。
失ってしまった歯の代わりとして、今までは、ブリッジ、取り外し式の入れ歯などが利用されてきました。
しかし、健康な隣の歯を削らなければならない、固い食べ物は食べられない、などの問題がありました。

インプラントは、失ってしまった歯の替わりに、人工の歯根をアゴの骨に埋め込み、人工の歯を取り付ける治療です。
今までのブリッジや入れ歯の治療と違い健康な歯を守り、自分の歯と同じように硬いものをしっかりと噛めるようになります。

インプラントの構造

インプラントの構造
上部構造(人工歯冠)
いわゆる「歯」の部分です。
セラミックや金属で出来ています。
上部構造はかけたり、割れてしまっても、
インプラント体がきちんとしていれば、交換が可能です。
アバットメント(支台部)
インプラント体の上に取りつけられる部分で、
上部構造をインプラント体に固定するための支台です
インプラント体(フィクスチャー/歯根部)
骨と直接埋め込み、歯根の役目を果たします。

インプラントの種類

一口にインプラント治療と言っても、さまざまな装置、方法があります。

主流はチタンを用いたルートタイプで
他にはHA(ハイドロキシアパタイト)をコーティングしたものも日本では人気があります。
インプラントの表面性状は現在どんどん進化しており、中程度の粗さにナノ構造を付与し、
さらにBioactiveな化学的性質を付け加えたものが欧米では主流になりつつあります。

インプラントの手術方法

他の分け方としては埋め込む手術が1回で済む1回法と2回に分ける2回法があります。

インプラントメーカー

世界には100社以上のインプラントメーカーが存在すると言われていますが、日本で手に入るのは30社ほどです。
10年以上の歴史を持つ主要なインプラントは10年後の生存率がどれも95%を越えて安定した成績を持っています。

インプラントの耐久性

インプラントはどれくらい持つの?という質問をよくお聞きします。

インプラントは、とても丈夫で人体への影響もないチタンでできているので、
トラブルがなければ、極めて長期間の耐久性があります。
30年以上前に植立されたインプラントが、今でも問題なく使われているケースもあり、
当医院でも20年以上経過している症例があります。

しかし、インプラントの周りが歯周病などになってしまうと、
インプラントを支えられなくなり、トラブルの原因になります。
大事なことは、定期的なメンテナンスが受けられるということ。

インプラントを長持ちさせるためには、
定期的なメンテナンスと、毎日の歯磨きをきちんと行うことが大切です。

インプラントの歴史

歴史を紐解いてみると実はかなりの昔から人類は
さまざまなもの(動物の歯、石、象牙、乾燥した骨など)を用いてインプラントを行っていたようです。
現在見つかっているもので実際に機能していたとみられるのは、1931年にホンジュラスのUlloa渓谷で
西暦7世紀の Playa de los Muertos の考古学的遺跡から発見されたもので、マヤ族の20歳の女性と推測されています。

近年になってステンレス、コバルトクロム、金、セラミックなどを用いたインプラントが盛んに作られ使用されてきました。
日本でも京セラのサファイアインプラント、リンコーのブレードインプラント、形状記憶合金のインプラント、骨膜下インプラント等が使われましたが、
それぞれ問題があり市場からは姿を消しました。

大きく変わったのは1952年に、スウェーデンのブローネマルク教授が「チタン」が骨と結合することを発見してからで、
この後は、チタン及びチタン合金がインプラント材料の主流となりました。

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